公開番号】特開2009-170550(P2009-170550A)
【公開日】平成21年7月30日(2009.7.30)
【発明の名称】酸化物超伝導マグネット及びその製造方法、並びに冷却方法
【国際特許分類】
H01F 6/04 (2006.01) H01F 6/00 (2006.01)
【FI】
H01F 7/22 G H01F 7/22 C
【審査請求】未請求
【請求項の数】8
【出願形態】OL
【全頁数】14
【出願番号】特願2008-4985(P2008-4985)
【出願日】平成20年1月11日(2008.1.11)
【出願人】
【識別番号】000006655
【氏名又は名称】新日本製鐵株式会社
【住所又は居所】東京都千代田区大手町2丁目6番3号
【代理人】
【識別番号】100090273
【弁理士】
【氏名又は名称】國分 孝悦
【発明者】
【氏名】森田 充
【住所又は居所】東京都千代田区大手町二丁目6番3号 新日本製鐵株式会社内
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【要約】
【課題】冷却効率が高く強磁場発生が可能な高性能マグネット、その製造方法及びその冷却方法を提供できるようにする。
【解決手段】単結晶状のREBa2Cu3O7-x相(REはYを含む希土類元素及びそれらの組合せ、xは酸素欠損量)中に非超伝導相が微細分散した組織を有する酸化物超伝導体からなるコイルを有する酸化物超伝導マグネットであって、冷却媒体が通過する流路をコイル平面と平行に有することにより、超伝導マグネット内で発生する熱を効率よく抜熱でき、超伝導導体の温度を低温に保ち、高特性を維持する。
【選択図】図1
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【特許請求の範囲】
【請求項1】
単結晶状のREBa2Cu3O7-x相(REはYを含む希土類元素又はこれらの組合せ、xは酸素欠損量)中に非超伝導相が微細分散した組織を有する酸化物超伝導体からなるコイルを有する酸化物超伝導マグネットであって、前記コイルが複数積層されており、前記複数積層されたコイル間に冷媒が通過できる流路を有し、前記流路の少なくとも1つが前記組織を有する酸化物超伝導体からなる連続したコイルが形成する平面に平行に存在することを特徴とする酸化物超伝導マグネット。
【請求項2】
前記流路を構成する流路層が、前記複数積層された酸化物超伝導体からなるコイル間に配置され、マグネットとして一体化されていることを特徴とする請求項1に記載の酸化物超伝導マグネット。
【請求項3】
前記流路が繊維強化プラスチックから構成され、前記繊維強化プラスチックの繊維方向が、前記コイルが形成する平面に平行に存在し、前記繊維方向の熱膨張係数が8×10-6~15×10-6K-1であることを特徴とする請求項1又は2に記載の酸化物超伝導マグネット。
【請求項4】
前記流路がコイルの径方向に放射状に存在することを特徴とする請求項1~3のいずれか1項に記載の酸化物超伝導マグネット。
【請求項5】
請求項1~4のいずれか1項に記載の酸化物超伝導マグネットを製造する方法であって、酸化物超伝導体からなる積層したコイル間に樹脂を挿入し、真空又は減圧樹脂含浸をした後、前記流路を前記積層したコイル間に冷媒が通過できる流路を形成することを特徴とする酸化物超伝導マグネットの製造方法。
【請求項6】
前記積層したコイル間に、内部に流路が形成された流路層をその開口部を塞いだ状態で積層し、樹脂含浸後に前記塞がれた開口部を開口することを特徴とする請求項5に記載の酸化物超伝導マグネットの製造方法。
【請求項7】
前記流路層の材質が繊維強化プラスチックであることを特徴とする請求項6に記載の酸化物超伝導マグネットの製造方法。
【請求項8】
請求項1~4のいずれか1項に記載の酸化物超伝導マグネットに形成された流路に、液体窒素、液体酸素、液体ネオン、液体水素及び液体ヘリウムのうち、1種又は2種以上を通流して前記酸化物超伝導マグネットを冷却することを特徴とする冷却方法。
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